突然ですが、私はかなりのポンコツです。不注意な上に面倒くさがりで性格にトゲがあり、仕事でもしょっちゅうミスをして周囲に迷惑をかけて生きています。ただ、本当に運よく今まで大きな怪我や病気なく、周囲も優しい方に恵まれてきました(ありがたすぎる)。
さて、雛人形は女の子の形代となり厄除けとしての意味合いがあるようなのですが、夫にそのことを話したところ、「たま(筆者)の雛人形、たまの穢れとか厄とかめちゃくちゃ吸ってそう、なんなら今も実家の物置から吸い続けてそう」と言われました。

お雛様にめちゃくちゃ負担かけてんじゃん…
小さい頃、私の実家には七段かざりの雛人形がありました。母方の祖父は初の孫娘である私を溺愛しており、私の誕生にハッスルして買ってくれたものらしいです。バブリ〜。(ちなみに七段かざりは昭和後期の流行らしいです)
毎年桃の節句が近づいてくると親が頑張って組み立ててくれたのですが、私はそれを一年の行事のうちでもかなり楽しみにしており、思い出に残っています。
…という経緯があり、娘にも桃の節句を楽しんでほしい&厄除けとして、雛人形を買うことに!そこで、個人的に感じた購入ポイントをまとめたいと思います。

全くの素人意見なので、もしこの記事を業界の方が見て「こいつ全然違うこと言っとるわ!」ということがあったらお知らせください。私と同じように、何を基準に選べばいいかさっぱりわからん!という方の参考になれば嬉しいです。
まず、どんな種類があるのか
ひとくちに雛人形といっても、いろいろ種類があることがわかりました。店頭で売り場の方に言われた意見も参考にしながらご紹介します。
衣装着(いしょうぎ)と木目込(きめこみ)
人形そのものの種類については、大きくこの二つがあるようです。衣装着は、着物を着せた胴体に顔のついた雛人形です。多くの人が雛人形と聞いてイメージするのが衣装着の雛人形かと思います。
木目込は、桐塑(とうそ)でできた胴体に筋を彫って、その溝に着物の布を埋め込んでいくもので、着物が胴にぴったり張られています。顔は衣装着より幼く優しいものが多かったです。
営業さんによっては「木目込は趣味でも作れるから、やっぱり衣装着がいいですよ」とあまりおすすめしてこない方もいました。でも、木目込の方が扱いやすそうですし、サイズが小さいので現代の住宅事情にもマッチしていたりと、良い点がありますよね。コロッとした形も可愛いです。
下の画像は中川政七商店の木目込人形。かわいい!価格は税込16万円ほどで、このタイプは完売していました。別になんのPRでもないですが、商品ページはこちらです。

では、次に飾り方の種類です。
親王飾り(平飾り)
一番メジャーな、女雛と男雛のシンプルなものです。お店によると思いますが、最初は人形だけ買って、後から道具を買い足していくのもアリだそう。バラバラに片付けられるので、下に書く収納飾りよりも実は片付けの際にスペースを取らないんだとか。
収納飾り
人形の下に収納台が付いているものです。一箇所に収まり便利!ただ、箱自体を作るのに原価がかかるため、もし親王飾りと収納飾りで値段が同じ商品があった場合、収納飾りの方が人形のランクが下がるそうです。また、収納台自体が意外とスペースをとるので、収納スペースが限られている家には逆に不向きだと売り場の方が言っていました。

でも、収納台が飾り台になるのは魅力的!床に置いても様になりそう。あと、収納台に入れておけば細々としたお道具を無くさずに済みそうですね。
ケース飾り
アクリルやガラスなどのケースに入っているものです。丸ごと出せる・丸ごと収納できるので、とにかく楽!というメリットがあります。転勤族の方とかに良いらしいです。また、ホコリを被らないので汚れないし、ペットなどを買っているご家庭もケースがあれば心配いらず!
ただ、売り場の方は「ケース飾りは出して片付けて終わりなので思い出に残らないですよ」とか「人形は触ってこそなんです、触って厄除けするんですから」とか、おすすめしてこない方が多かったです。

でも、出すのが面倒でお雛様を出さなくなるよりは、手間を省いて毎年出す方がいいんじゃないかと思います。売り場を見てもケース飾りはたくさん並んでいて、根強い人気のある商品なんだろうなと思いました!
段飾り
絢爛豪華な段飾り!シェルフ式や引き出し式もあって、現代の狭小住宅にも合わせていこうという業界の努力が見えます。そして、売り場の方は「お子さんが大きくなったら一緒に出したり片付けたりできるから、思い出に残りますよ」と言っていました。確かに!私も父と一緒に準備するのが楽しかったです。
下の商品なんかは、三段飾りの中でも小型な方かなと思います。
購入に至るまで散々迷った話…
購入したのは、埼玉県鴻巣市にある「マル武人形(人形工房平安道翠)」さんです。話が少し脱線しますが、埼玉県は人形の産地で、さいたま市岩槻区と鴻巣市が有名です。

岩槻には日本初の人形をテーマとする公共博物館「岩槻人形博物館」がありますし、鴻巣には「人形」という地名があります。「鴻巣びっくりひな祭り」という超イカした催し物も毎年開催しています!
私はさいたま市に住んでいることもあって当初は岩槻で雛人形を買いたいなと思っていたのですが、あるときインスタを眺めているとマル武人形さんの広告が流れてきて、そのビジュアルに「何ここ、めっちゃ良いじゃん…」と俄然興味が湧きました。
1.合同展示会とアカチャンホンポで情報収集
しかしながら、マル武人形さんのホームページには人形の値段が載っていません。そこで、まず情報収集として、さいたまスーパーアリーナでやっていた「ひな人形合同展示会」で様子を見てきました。合同展示会は毎年1月中旬頃に開催されているようです。色々な種類の人形が置いてあったので、価格帯や最近の人形の傾向が掴めました。大体10〜25万円くらいのものが多かったです。
次にアカチャンホンポに行ってみました。こちらは値段が5〜10万円の、比較的お手軽な価格のものが多かったです!

合同展示会はガチめの人形も多かったので、もっとカジュアルに雛人形を楽しみたい方はアカホンで見た方が良さそう!
2.鴻巣のマル武人形へ
それから、マル武人形さんに行ってみました。鴻巣駅から徒歩15分ほどのところにあります。約400年の歴史のある人形工房だけあって一見して「おっ」と思うような上質な人形が多く、親王飾りは12〜25万円くらいのものが中心だった印象です。人形のことを詳しく説明してくださり、自社の人形に自信を持っているのが伝わってきました。雛人形は完全分業制の世界なのですが、こちらの工房は胴の部分を作っているそうです。欲しいものがあったのですが、値段も値段なので即決できず。

3.岩槻の東玉へ
さらに、岩槻最大手の小売「人形の東玉」さんへ。170年の歴史を持つ老舗で、東武野田線の岩槻駅徒歩2分くらいの超駅近にあります。5階建てのビルで、最初のスーパーアリーナの合同即売会より商品数が多いかも?と思うくらい充実していました。種類も価格も豊富で、一日中いても飽きなそう。この日はたまたまお客さんが少なかったのですが、売り場の男性の方が一緒に見て回ってくださり、とっても気さくな方で楽しかったです。なんなら毎月行きたいです(迷惑な客)。ここでも良いなと思うものがあったものの、マル武人形さんで見た人形が忘れられず。

4.マル武人形に戻る
そして最後にもう一度マル武人形さんに行き、購入を決めました。高い買い物だったし一生物なので、意思を固めて挑みました…!購入額10万円以上だと、オルゴール、名入れ刺繍、毛せん、七五三で着られるお被布などなどがおまけでついてくるという大サービスっぷり!2月上旬に購入し、1週間後に届きました。

買うときの注目ポイント
我が家は親王飾りの衣装着人形(税込15万円くらい)を買ったのですが、どういうところを見たのか書いていきます。
予算
親王飾りの衣装着は5万円〜25万円とかなり値段の幅がありましたが、我が家は「いい感じのものが欲しいが、20万円を超えると厳しい」ということで、予算は税込18万円までにしました。ちなみに、親王飾りは20万円を超えたあたりから作りが相当しっかりしてくるなという感じが個人的にはしました。
雛人形の予算感って、みなさんどのくらいなんでしょうか?探せば3万円くらいのものもあるのですが、高いものは50万円くらいします。冷静に考えると我が家の世帯年収だと3万円でも十分高いんですが…

子供のものを買う時って、金銭感覚がバグりますよね、なんか…
人形のサイズ
うちは65㎡くらいの狭小マンションなので、置き場も限られてきます。本棚に小さめ(幅60cm程度)の親王飾りくらいなら置けるスペースがあるので、そのスペースに収まる大きさで探しました。

着物やお道具の質感
- 着物の生地の材質
- 着物の「着せつけ」や「仕立て」
- 男雛の足部分
- お道具
着物の材質ですが、化学繊維と絹では着物の質感が違います。「広告の写真は高級感があったのに、実物見るとなんか安っぽいな」と感じるとしたら、ここが原因のことが多い気がします。正絹(しょうけん。絹100%)のものは風合いに落ち着きがあるので、見た感じ高級感があります。でも、最近はポリエステルでも良い感じに工夫しているものもあるようです!また、ポリ50%絹50%とか、混合で作られていることも多いみたいです。

そういうや実家の雛人形は加賀友禅でした(石川の人にしか伝わらないと思いますが、「人形の堀川」の雛人形)。西陣織の雛人形は見かけましたが、京友禅や大島紬の雛人形もあるんでしょうか?
仕立てにも色々あり、袖は裏地がなくただ裁断してあるだけだったり、生地が袋縫いになっているだけだったりするものも多いですが、こだわって作られているものは表地と裏地で別々の生地を使っているそうです(一番内側の着物だけは裏地なし)。あと、数が5枚だったり6枚だったりするのですが、数よりも仕立てがしっかりしているかを見た方が良い、とインターネットに書いてありました。

また、襟元について売り場の方に言われたのは「あんまり良くないものはだいたい襟元がぺちゃんとしている。襟元に威圧感があると、威厳があってかっこいいでしょ」ということで、ここもよく見ると差があります。

質の高い雛人形は足元の見えない部分も作り込んであります。下の写真のように、袴の腰紐がちゃんと2つあるものはこだわって作られているもののようです。また、足が拝み足になっているかどうかも見どころなんだそう。あとは、手足の素材もやはり木製が良いそうです。プラスチックのものも多いんだとか。

あとは、私が購入したマル武人形さんでは、しっかりした作りのものは、目安として女雛の正面に「ちぎりのマーク」が2つあるらしいです。工房によってはこの印がないところもあるのかなという感じですが、どうなんでしょうか。

道具については、男雛の刀が抜ける/抜けない、女雛の持っている桧扇が木製/紙製、ぼんぼりが木製/プラスチック などなど、細かいところでコストカットの工夫がされているようです。
背中側も見てみよう!
着物の上にうっすらレースのようにかかっている裳袴(もばかま)は人形によってデザインに違いがあって面白い部分です。裳袴は、プリントのものが一番安く、刺繍・手書きは高いようです。我が家のお人形はシンプルな柄です。

女雛の背中側の裾ですが、品質の高いものは6枚はぎと言って、人が着る着物と同じように計6枚の布を縫い合わせてあります。ちなみにこの縫い目については「日本人はなんでも語呂合わせにするのが好きで、前には目があるけど後ろに目がないと危ないから『縫い目』をつけてある」と説明を受けました。さらに、グラデーションが綺麗に見えるよう、こちらの人形は全ての裾で異なる大きさの型紙を使っているそう。コストカットされているものは全て同じ型紙で作られ、縫い目もなく糊付けされています。もっと良い人形は、さらに手間がかかる仕立てでモリッとしていました(語彙力)。

男雛は、裾(きょ)、石帯(せきたい)、魚袋(ぎょたい)が見どころです。石帯はその名の通り、飾り石がついた帯のことなのですが、そもそも無かったり、あっても紙や布製だったり、石がついていなかったりと色々のようです。また、魚袋は天皇である身分を証明するものらしいのですが、省略されていることも多いそう。でも魚袋があると一気に華やかになりますよね。

顔の好み
最近の顔は時代に合わせて、どんどんシュッとした小顔になってきているらしいです(京雛は違うかも)。目の大きさや表情もいろんなものがあって、売り場でも、「かっこよ〜!」という感じの顔の男雛を見かけてびっくりしました。最近のお雛様は顔が怖くなくて良いですね。でも可愛すぎると気品もなくなるような気がするので、塩梅が難しいところだと思います。



我が家は人形工房で購入したので女雛のお顔も3種類から選べたのですが、かなり迷いました
お化粧が細かく描かれているお顔は手間がかかるので、その分お値段も上がるそうです。また、上質なものはお顔を桐塑(とうそ)で職人が手作りしているとか。多くは石膏で型から抜いているらしいのですが、桐塑は手間がすごい…youtubeにも動画があるので、興味のある方は調べてみてください。
実物をちゃんと見る
広告で流れてくる人形は「写真が上手い」ことも多くて、実物を見るとあれ〜?となるものもありました。逆に、実物を見ると作りが良くて多少値段が張っても欲しくなるパターンもあります。ネットショップのアフィリンク貼っておいて何言ってんだという感じですが、やっぱお店行って実物見た方が良いですよ!高い買い物だし!展示会や小売店でお人形を見てからネットで買うのもアリかもしれません。
その他(木目込人形)
木目込人形は、「伝⚫︎」というマークがついているものは経産省指定の伝統工芸品となっており、品質に間違いがないそうです。

まとめ
多分見るところはもっと色々あるんだと思いますが、きりがなさそうなのでこの辺りにしておきます!
でも結局のところ、質の良し悪しや人形の価格ではなく、自分の好みだったり無理なく毎年飾れそうなものだったりを買うのが一番良いと思います。
例えば、私は祖父からせっかく良い雛人形を買ってもらったのですが、飾るのが大変すぎて9歳くらいの頃からは飾っていませんでした。無理して良いものを買っても飾らないともったいないですよね。(でも七段飾りは本当に大変そうでした…)
あとは、私の手持ちの服の中で一番似合うのがユニクロのワンピースなんですが、そんな感じで「飾ってみて家の雰囲気に合うかどうか」って値段は関係ないところがありますよね。高い服買っても、似合わないとタンスの肥やしになってしまうという。

自分がビビッとくるもの・納得できるものがあったら、それがどんなものでも買ってよし!と思います。
というわけで、これを読んでいるあなたにとって良い雛人形が選べることをお祈りしています!
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